質の高いメディカルチェックを意識しよう

メディカルチェックでは、患者や来院した人の体調を調べます。身体の状態を判断するのは医師の仕事ですが、採血や検尿、バイタルデータといった基礎的なメディカルデータの収集は看護師の役割です。このメディカルチェックは、医療機関で働く看護師にとってはもっとも基本的な仕事と言っても過言ではないでしょう。ただ、基本的な仕事とは言っても、メディカルチェックは採血などを通じて患者の身体に直接触れることになる医療行為の一つです。それだけに奥が深く、看護師の仕事の中でも個人の力量差が出やすい分野でもあります。こうしたメディカルチェックの項目は各診療科によってさまざまで、患者の身体の状態などによってもチェックすべき事柄が変わるのです。

患者から集めたデータはカルテにまとめて、医師へと報告することになります。しかし、このカルテ作成が苦手という看護師さんも多いのではないでしょうか。カルテ作成で悩んだときは、主観的情報のS、客観的情報のO、評価のA、治療計画のPにもとづく記述を意識してみましょう。このSOAP方式は対象者の経過観察を医師や看護師、医療スタッフが共有するための記述方式です。この記述方式を意識すれば、カルテに記載すべき内容を明確にしやすくなるメリットがあります。メディカルチェックは、コミュニケーション能力や観察眼、所見のまとめ方など、看護師の個性がとても大きく反映されるのが特徴です。質の高いメディカルチェックのスキルは、あらゆる診療科で活かせます。